琴の定義
琴は、「桐で作られた細長い箱型の共鳴胴の上面に13本の弦を張りわたし、柱を立てて調律し演奏する楽器」です。1本ずつに琴柱を立てて調弦し、右手の親指、人差し指、中指に琴爪をはめて弾きます。表面の板は刳って、側面を作り出しています。これに、裏板を接着して内部を空洞にしているので、中は共鳴箱となって、弾くと音が拡大されて響きます。
一般的に弦の数は13本ですが、弦の数が異なる琴もあります。
十七弦の琴は、17本の弦があり、十三弦の琴よりも全体が低い音になっています。合奏などで多く使われます。二十弦、二十五弦、三十弦の琴は低い音から高い音まで出すことができ、音域が広いことが特徴です。
各部の名称
琴の名称は、龍になぞられてつけられています。
琴の種類
種目
琴を使用する音楽の種目別に分類すると、以下二つに大別されます。
・楽箏
雅楽用の琴です。
・俗箏
八橋検校以後の琴を指し、「生田琴」と「山田琴」に分けることが出来ます。
筑紫琴を別立てにすることもあります。「俗箏」の「俗」は、雅楽の「雅」に対して生まれた言葉です。
寸法
・山田琴
江戸で用いられた山田琴の寸法は6尺(約182cm)と一定です。
・生田琴
生田琴の寸法は地域により異なります。京都では6尺3寸(約191cm)、大阪では5尺8寸(約176cm)です。また5尺5寸(168㎝)もありました。
ただ、現在では、山田流も生田流も共通のサイズ、6尺(約182㎝)を一般的に使用しています。